認知症の抗Aβ抗体実用化に伴う診断上の課題
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アルツハイマー病(AD)に対する世界初の抗アミロイドβ(Aβ)抗体aducanumabが、米国で今年(2021年)6月に承認された。同薬は日本では承認申請中の段階にあり、承認後を見据え対象患者や投与施設などに関する基準の作成を求める声が専門家から相次いでいる。第40回日本認知症学会(11月26~28日、ウェブ併催)のシンポジウム「ディベート・セッション1」では、aducanumabをめぐり認知症の診療に携わる専門医、医療経済学の専門家、認知症患者の家族など、さまざま立場から意見が出された。東京都健康長寿医療センター研究所神経画像研究チーム研究部長の石井賢二氏は、aducanumabを実臨床で使用するに当たり、患者選定や治療の効果および継続の判定に必要なバイオマーカーの開発、診断体系の確立が急務と訴えた。