トレンドは骨形成促進薬→骨吸収抑制薬

 骨粗鬆症では、たとえ骨折がなくても破骨細胞の活性化による知覚神経刺激などにより疼痛を生じることがある。熊本大学整形外科学講座教授の宮本健史氏は、第29回日本腰痛学会(2021年10月22~23日、ウェブ併催)で腰痛と骨粗鬆症治療について講演。「腰痛の2〜3割は骨粗鬆症が原因で、骨粗鬆症の治療により痛みを抑制できる可能性が高い。骨粗鬆症治療の現在のトレンドは、骨形成促進薬を先行投与して骨密度を上昇させてから骨吸収抑制薬へとつなぐ逐次療法であり、超高齢社会に対応した骨粗鬆症治療の1つだと考えている」と述べた。