小児てんかん手術は発達予後を改善するか

 てんかんの外科治療はてんかん発作抑制に主眼が置かれる。しかし小児のてんかん患者は、知的障害や発達・精神疾患、注意欠陥・多動性障害(ADHD)などの神経・発達に関わる併存症を有することが多く(Pediatrics 2016; 138: e20160921)、これらの改善は重要な治療目的である。国立病院機構長崎医療センターてんかんセンターセンター長の小野智憲氏は6歳未満の小児てんかん患者に外科治療を行い、術後の運動機能や認知機能の改善を検討、発達経過は術後1年以内の伸びが顕著であったことを第45回日本てんかん外科学会(1月27~28日、ウェブ併催)で報告した。