同調効果でHPVワクチン普及の可能性
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ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンは子宮頸がんの予防に有効であるものの、積極的勧奨が一時中止されたことにより出生年度によって接種率に大きな違いが生じている。大阪大学大学院産科学婦人科学の八木麻未氏は、1994〜2008年度生まれの娘がいる母親を対象にワクチン接種に関するアンケートを実施。第80回日本公衆衛生学会(2021年12月21〜23日、ウェブ併催)で「娘のHPVワクチン接種に関して、『仲の良い友だちが接種した場合』と『同級生の半分が接種した場合』において、同程度の割合で接種を前向きに考えることが明らかになった。HPVワクチンを接種した人が仲の良い友だちに伝えることで同調効果が広がり、HPVワクチンの再普及につながる可能性がある」と報告した(関連記事「子宮頸がんリスクとワクチン接種率に逆相関」、「ワクチン停止世代で、細胞診異常率が上昇」)。