検診と診療を同一視していませんか?

 胃内視鏡検診は『有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン2014年度版』で死亡率減少効果があるとして推奨されたことを受け、2016年から対策型胃がん検診としての実施が認められている。しかし、財源や検査医の確保が困難であるなどの理由から、導入をためらう自治体は少なくない。また、生検や再検査の扱いが地域・医療施設により大きく異なるという精度管理上の問題も生じている。宮城県対がん協会がん検診センター所長の加藤勝章氏は、第29回日本CT検診学会(2月25~26日、ウェブ併催)で胃内視鏡検診の現状と課題について解説。検査医の検診と診療の違いに対する認識のずれが精度のばらつきを招いているとし、検査医への教育・研修体制の整備やマニュアル改訂の重要性を強く訴えた。