至適尿酸値は5~6mg/dL、下げ過ぎは有害

 高尿酸血症の薬物療法では、治療目標として血清尿酸値6mg/dLが推奨されている。しかし、観察研究で低過ぎる尿酸値は有害な可能性も指摘されており、どのレベルまで下げてよいのかは臨床上の未解決課題となっている。桜十字八代リハビリテーション病院(熊本県)副院長で熊本大学客員教授の小島淳氏は、この課題に迫る研究成果を第86回日本循環器学会(3月11~13日、ウェブ開催)で発表した。高尿酸血症治療薬フェブキソスタットを用いた多施設共同ランダム化比較試験(RCT)FREEDのデータを事後解析したところ、脳心腎血管関連イベントのリスクを低減するための至適尿酸値は5~6mg/dLで、そのレベルを超えた過剰な低下はリスクの上昇を招く可能性が明らかになった。