潜因性脳梗塞の発作性心房細動の特性は?

 脳梗塞全体の16~39%は、原因が特定できない潜因性脳梗塞といわれている(Lancet Neurol 2014; 13: 429-438)。このうち、塞栓源不明脳梗塞症(ESUS)は心房細動(AF)によって血栓ができることが主因とされているが、解明されていない部分が多い。そこで日本医科大学脳神経内科の片野雄大氏、大学院教授の木村和美氏らは、潜因性脳梗塞患者を対象に植え込み型心電図記録計によるモニターを行う多施設観察登録研究LOOKを実施、発作性心房細動(PAF)検出例の特性をSTROKE2022(3月17~20日、ウェブ併催)で発表した。初回検出率は18.8%で他試験と比べて高いことや、抗凝固療法の有効な症例が多く存在する可能性があることを指摘した。