難治性の線維筋痛症に鍼灸治療が有効

 生活の質(QOL)や日常生活動作(ADL)の低下を引き起こし、痛みが長期化して日常生活に支障を来すことがある慢性疼痛。原因は多岐にわたり複雑なため、確立された治療法はない。鍼灸治療も有用と考えられているが、どのような効果があるのか現時点では不明な点も多い。帝京平成大学ヒューマンケア学部鍼灸学科の皆川陽一氏は、第51回日本慢性疼痛学会(2月25~26日)で、慢性疼痛患者に対する鍼灸治療の有効性を検討した結果を報告。急性痛が遷延化した慢性疼痛に加え、薬物治療が効果を示さない難治性の線維筋痛症の痛みやQOLの改善に効果が得られたと発表した。