無症候性もやもや病の5年後は?

 もやもや病(ウィリス動脈輪閉塞症)は日本で見出され、「Moyamoya disease」として世界的に認知された現在も、基礎・臨床研究の両面で日本が世界をリードしている疾患である。しかし、血行再建術が脳梗塞や脳出血の予防に有効であることは認められたものの、成因や病態に不明な点が多く根本的な治療法の確立には至ってない。病態解明を目指し複数の先進的・包括的研究が進行する中、その1つであるAMORE(Asymptomatic Moyamoya Registry)研究について、富山大学大学院脳神経外科学教授の黒田敏氏がSTROKE 2022(3月17〜20日)で報告した。無症候性もやもや病の5年にわたる観察研究の発表は世界初。