抗血栓薬は術後消化管出血発生に関与せず

 近年使用が増加している抗血栓薬と術後消化管出血の関連性については、十分な検討がなされておらず、周術期における同薬の推奨も定まっていない。そこで、慶應義塾大学救急医学の松岡義氏は、National Clinical Database(NCD)に登録された急性汎発性腹膜炎手術例を基に、抗血栓薬の使用の有無別に術後消化管出血の発生頻度を検討。同薬の使用は術後消化管出血の発症頻度に影響を及ぼさないことが明らかになったと第58回日本腹部救急医学会(3月24~25日)で発表した。