コロナ患者の血栓症診断、FMCが有望か

 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染者が拡大し始めた流行初期から、国内外で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者の重篤な合併症として注目されている血栓症。千葉大学大学院呼吸器内科学特任教授の杉浦寿彦氏は、近年、血栓形成を反映する鋭敏な凝固分子マーカーとして注目されているフィブリンモノマー複合体(fibrin monomer complex:FMC)と静脈血栓塞栓症(VTE)発症との関連を検討。結果を第62回日本呼吸器学会(4月22~24日)で発表し、「FMCはCOVID-19に合併するVTEの早期診断に有効なマーカーとなりうる」と報告した。