造血幹細胞移植後の膵萎縮で死亡リスク増

 造血幹細胞移植は難治性の血液疾患に対する根治療法だが、合併症である移植片対宿主病(GVHD)のコントロールが治療の成否を握る。同種造血幹細胞後の慢性GVHDにより膵萎縮が生じること、膵萎縮では回復する可能性があることが報告されているが、その詳細は明らかになっていない。自治医科大学総合医学第一講座(血液科)の岡田陽介氏、学内准教授の仲宗根秀樹氏、教授の神田善伸氏らの研究グループは、造血幹細胞移植後の膵萎縮の発症頻度や臨床的意義について検討。膵萎縮例では死亡リスクが高かったとの結果をJ Gastroenterol(2022年6月3日オンライン版)に報告した。