独居高齢者の住宅問題に"介護屋"が解決策

 第13回日本プライマリ・ケア連合学会(6月11〜12日)で、住まいをテーマとする珍しいシンポジウムが開かれた。住環境と健康の関係については、居住する自治体によって認知症やフレイルのリスクが異なるなどの報告がある(関連記事「個人ではなく環境を変える医療を!」)が、今や独居の高齢者は住む場所自体ない点が大きな問題となっている。認知症や孤独死を恐れ、貸し渋る賃貸業者が多いのだ。この問題に対して、神奈川県藤沢市でグループホームなどを営む加藤忠相氏(株式会社あおいけあ代表取締役)は、多世代向けアパート・ノビシロハウス(以下、ノビシロ)という解決策を示した。ノビシロが多くの媒体に取り上げられ住民にも人気なのは1)、人と人とのつながりの重要性を見据えた工夫が詰まっているからだろう。