描画で認知症を早期に検出

 日本では、認知症患者が2025年には700万人を超えると予想されている。早期の治療介入を広く普及させるには、認知機能障害を早い段階で検出できる安価で簡便なツールが求められる。筑波大学精神神経科教授の新井哲明氏らは、タブレット端末で文字や図形を描画する5つのタスクを行うことで認知機能障害の診断を支援できるツールを開発。その精度を地域在住の高齢者144例を対象に検証したところ良好な結果が得られ、診断推定精度はアルツハイマー型認知症(AD)で97%、軽度認知障害(MCI)で83%だったと、J Alzheimers Dis2022年6月13日オンライン版)に発表した。