都市高齢者、精神不健康で中枢性感作が亢進

 高齢者は加齢に伴う心身の変化によって、抑うつに代表される精神状態が悪化することがある。また、痛みなど過剰な知覚の伝達を抑える下降性疼痛抑制系の機能や恒常性維持機能の低下から、中枢性感作が亢進する可能性があることも知られている。そこで東邦大学心身医学講座の橋本和明氏らは、都市部在住の高齢者における精神的健康状態と症候性中枢性感作の関連について検討する縦断的コホート調査「お達者健診」を実施。結果を第63回日本心身医学会(6月25~26日)で報告し、精神的健康状態が不良な場合、中枢性感作は経年的に影響を受け、症候性に転じる可能性があると述べた。