禁煙補助薬で危険な飲酒量減少、喫煙も改善

 米・Vanderbilt University Medical CenterのHilary A. Tindle氏らは、危険な飲酒および毎日喫煙の習慣を持つロシアのHIV感染者400例を対象に、ニコチン受容体部分作動薬のバレニクリンとcytisineの有効性を口腔スプレータイプのニコチン代替療法(NRT)薬と比較する二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験を実施。その結果、全ての治療薬群で3カ月後の大量飲酒日数が減少し6カ月後の禁煙率が高く、飲酒と喫煙の改善効果に3剤間で有意差はなかったとJAMA Netw Open2022; 5: e2225129)に発表した。同氏らは「喫煙と危険な飲酒行動は併存することが知られているが、それらの治療を受けている人は少ない。禁煙補助薬が喫煙だけでなく飲酒習慣も同時に改善する知見は有益である」と期待を示している。