周術期に透析導入すると死亡リスク増

 日本の維持透析患者は30万例を超え、新規導入例は年間4万例と推計されている。透析導入の主な原因は慢性腎臓病などの腎機能低下だが、侵襲性が高い手術により腎臓に負担がかかり、予定外に透析を必要とするケースも存在する。東京医科歯科大学大学院腎臓内科学分野の中野雄太氏らの共同研究グループは、診断群分類包括評価(DPC)データベースを解析、周術期の透析導入および開始時期と予後との関連を検討。周術期に透析を開始した患者は日常生活動作(ADL)低下、院内死亡のリスクが高く、特に術後に開始した群で高かったとInt J Surg2022; 104: 106816)に発表した。