正産期のHbA1c上昇は帝王切開分娩の予測因子

 周産期予後リスクの上昇に関する高血糖の閾値は確立されていない。HbA1cは過去2〜3カ月の平均血糖値を示す性質から、経口ブドウ糖負荷試験で得られる種々の血糖値と比べ周産期予後リスクの予測能は低いとされる。しかし、日本における大規模全国出生コホート研究(エコチル調査)では妊娠24週未満のHbA1c値が高いほど周産期予後に悪影響を及ぼすことが示されている(Diabetes Res Clin Pract 2020; 169: 108377)。こうした中、マレーシア・Universiti MalayaのJesrine G. S. Hong氏らは、正産期のHbA1c上昇が帝王切開分娩の独立した予測因子であるとの前向き横断研究の結果をBMC Pregnancy Childbirth(2022; 22: 679)に報告した。