HPVワクチン、初交前接種で前がん病変予防

 新潟大学大学院産科婦人科学分野の工藤梨沙氏、主任教授の榎本隆之氏、准教授の関根正幸氏らの研究グループは、ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンによる子宮頸部前がん病変(細胞診異常)の予防効果を検討。ワクチン接種者では子宮頸部前がん病変〔高度扁平上皮内病変(HSIL以上)〕が有意に減少しており、特に初交前に接種した場合はHPV16/18型関連の細胞診異常を認めなかったとの結果をCancer Sci (2022; 113: 3211-3220)に報告した。研究グループによると、性的活動性を調整した解析により、HPVワクチンの子宮頸部前がん病変予防効果を明らかにしたのは日本初の成果だという。