くる病・骨軟化症のブロスマブ至適例を提案

 X染色体連鎖性低リン血症性くる病(XLH)、いわゆるビタミンD抵抗性くる病・骨軟化症患者は、慢性的に低リン血症状態にあるため、小児発症例であっても成人期以降の治療を要する。XLHに対する治療として、近年、抗線維芽細胞増殖因子(FGF)23抗体ブロスマブが登場した。東京大学病院腎臓・内分泌内科特任講師/同大学骨粗鬆症センター副センター長の伊東伸朗氏は、高額である同薬の適応基準は各国の医療制度によって影響を受ける可能性があると指摘。ブロスマブの投与が望ましい患者像として、低身長かつ下肢機能軸zone 3以上などの重症例とする私案を、Endocrines(2022; 3: 375-390)に報告した。