ゆで牛肉のあえ物
2011年08月12日 11:55
心疾患にはいろいろな種類がありますが,ここでは虚血性心疾患とうっ血性心疾患について述べます。
虚血性心疾患,特に心筋梗塞は欧米での死因の第1位,わが国の死因でも心疾患は第2位となっており,第3位の脳血管疾患とともに動脈硬化を基盤とする疾患です。
虚血性心疾患は,肝動脈にアテロームが沈着して動脈硬化が生じ,心筋虚血によって心筋の機能が低下して発症します。冠動脈の閉塞により虚血が持続して心筋壊死になる心筋梗塞と,一過性で可逆的な一過性心筋虚血に分けられ,一過性心筋虚血は,さらに症状の有無によって狭心症と無症候性心筋虚血に分けられます。
虚血性心疾患患者は,生活習慣病である高血圧,糖尿病,脂質異常症,肥満などの危険因子を併せ持っていることが多いので,これに対する栄養的な配慮を行いましょう。
日本循環器学会による虚血性心疾患の1次予防ガイドラインでは,栄養に関する目標として,(1)糖質エネルギー比を50%以上に(2)脂肪エネルギー比を20~25%に(3)脂肪酸摂取バランスに注意(4)食物繊維を十分に摂取(5)食塩摂取を10g未満(高血圧合併時は7g未満)に(6)抗酸化物質(ビタミンE,ビタミンC,カロチノイド,ポリフェノール)を摂取(7)ホモシステインを低減(葉酸,ビタミンB6,ビタミンB12を積極的に摂取)(8)ミネラル(カルシウム,カリウム,マグネシウム,セレン)を不足なく摂取--することが挙げられています。
材料(2人分)・栄養成分表示(合計)
牛もも肉脂身なし | 150g |
トマト | 100g |
キクラゲ | 2個 |
サヤインゲン | 30g |
ショウガ | 少々 |
長ネギ | 10g |
A | |
しょうゆ | 大さじ1 |
砂糖 | 小さじ2/3 |
酢 | 大さじ1 |
だし | 小さじ2 |
エネルギー | 164kcal |
---|---|
タンパク質 | 16.8g |
脂質 | 7.5g |
塩分 | 1.4g |
作り方
- 熱湯に長ネギとショウガ(分量外)少々を入れ,牛肉を広げて入れ,色が変わったら水に取り,水気を切って食べやすい大きさに切る。
- トマトは皮を取って横半分に切り,薄いくし型に切る。キクラゲは水で戻し,さっとゆでて小さく切る。サヤインゲンは筋を取ってゆで,斜めに細く切る。
- 長ネギ,ショウガはみじん切りにし,Aと合わせる。
- 1,2を3であえる。
宗像 伸子(むなかた のぶこ)
(有)ヘルスプランニング・ムナカタ主宰。女子栄養短期大学専攻科卒・管理栄養士。山王病院および半蔵門病院で管理栄養士として長年勤務。病院・クリニック・銀行のコンサルタント,東京家政学院大学客員教授のほか,生活習慣病予防を考える料理サロンを開催するなど多方面で活動。