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冬から春にかけておたふく風邪に注意、大人も感染

 2012年01月05日 16:07

 冬から春にかけては、「おたふくかぜ」として知られる流行性耳下腺炎が流行する。子供に多い感染症だが、はしか(麻疹=ましん)と同様に予防接種を受けていない場合は成人でも感染する危険性があるので、注意が必要だ。帝京大学医学部付属溝口病院(神奈川県)耳鼻咽喉(いんこう)科の石塚洋一教授に聞いた。

最新のおたふくかぜ(流行性耳下腺炎)発生報告数と年間推移を見る

耳の下が腫れて痛む

 流行性耳下腺炎は、ムンプスウイルスによる感染症。感染者の唾液(だえき)やその飛沫(ひまつ)との接触によって感染する。石塚教授は「感染後2週間前後の潜伏期を経て発症します。通常は両側の耳下腺に炎症が起きて腫れ、痛みや発熱を伴います。まれに、高度の難聴や髄膜炎を併発するケースもあります」と説明する。

 2~10歳の子供に多いが、免疫を持っていない成人も感染する可能性がある。2007年春、成人のはしかが大流行したが、これは、副作用の問題から、1993年に厚生省(当時)が麻疹、風疹、流行性耳下腺炎の三種混合(MMR)ワクチンの接種を中止したことが背景にあると考えられている。

 「成人後に発病すると、重症化しやすい傾向があります。現在、ワクチン接種は任意ですが、子供のうちに小児科医と相談して接種しておいた方がよいでしょう」(石塚教授)

 ワクチン接種以外の有効な予防法はない。「接種していない場合、これからの時期は、うがいと手洗いを励行してください」と、石塚教授はアドバイスしている。

2008年1月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

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