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正常高値血圧でも心房細動のリスクに―ノルウェー研究

 2012年02月23日 10:08

 心筋梗塞や脳梗塞の原因となる心房細動は、高血圧が危険因子の1つとされている。ところが、その前段階である正常高値血圧も心房細動発症の予測因子になるとの研究結果を、ノルウェー・オスロ大学病院のIrene Grundvold氏らが、米医学誌「Hypertension」2月号(2012;59:198-204)に発表した。

高血圧と同じ程度のリスク上昇

 日本高血圧学会では、収縮期(最高)血圧が140ミリメートルHg以上または拡張期(最低)血圧が90ミリメートルHg以上が高血圧としており、130~139/85~89ミリメートルHgは正常高値血圧に該当する。

 Grundvold氏らは、1972~75年に登録した調査対象者のうち中年男性2,014人の登録時の正常高値血圧と追跡中の心房細動発症との関係を検討した。

 35年間の追跡で270人が心房細動を発症し、解析の結果、登録時の収縮期血圧が128ミリメートルHg未満だったグループと比較した心房細動発症リスクは、高血圧グループが1.6倍、正常高値血圧グループが1.5倍だった。

 一方、登録時の拡張期血圧が80ミリメートルHg以上だったグループは、80ミリメートルHg未満だったグループと比べ、心房細動発症リスクが1.79倍高かったという。

 これまでの研究で正常高値血圧が女性の心房細動の予測因子であることが報告されているため、今回の研究で男女ともに正常高値血圧が心房細動の危険因子になる可能性が示された形になる。

(編集部)

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