喫煙で乾癬リスク上昇、1日25本以上で2倍以上―米研究
2012年03月29日 15:03
皮膚に発疹(ほっしん)と鱗屑(りんせつ)を生じる乾癬(かんせん)は、命にかかわる病気ではないものの、美容上の問題から患者の生活の質(QOL)を著しく下げる。その乾癬の発症に喫煙が関連していることを、米ブリガム・アンド・ウイメンズ病院のWenqing Li氏らが、米医学誌「American Journal of Epidemiology」(2012; 175: 402-413)に発表した。特に、1日25本以上吸うヘビースモーカーでは、乾癬リスクが2.29倍だったという。
長期喫煙も重大なリスク
Li氏らは、計18万5,836人を対象に、喫煙と乾癬の関係を検討。追跡中の乾癬の発症は2,410人だった。
喫煙経験が全くない群と比べた乾癬発症リスクは、過去の喫煙者が1.39倍、現喫煙者が1.94倍と高かった。現喫煙者では1日の喫煙本数が多くなるにつれてリスクが高まり、1日25本以上喫煙した場合は2.29倍だった。
喫煙指数(pack-year=1日の何箱のたばこを何年間吸い続けたか)が高いことと、喫煙年数が長いことが乾癬リスク上昇と関係し、65 pack-year以上で2.72倍、喫煙年数30年以上で1.99倍だった。一方、禁煙した人では、禁煙期間が長くなるにつれ徐々にリスクが低下した。
(編集部)