口内炎は跡が残る?
2012年10月23日 12:00
3週間前に口内炎ができ、1週間前に痛みはなくなったのですが、跡が残って治りません。口内炎で跡が残ることがあるのでしょうか?あべ(女性 60代)
口内炎は基本的に跡を残さずに治ります。
口の中の粘膜に起こる炎症全てを「口内炎」といいます。頬の内側や唇の内側、歯肉、舌など口の中の粘膜であればどこにでもできます。口内炎にはいろいろな種類がありますが、アフタ性口内炎が一番多く見られます。
原因としては、口の中を誤ってかんでしまったり、かみ合せが悪かったり、入れ歯があたったりして口の中の粘膜を傷付けたり、栄養不足や免疫力(抵抗力)の低下、口の中が不衛生であることなどが挙げられます。ストレスやアレルギーなども影響していると考えられています。
また、がんやベーチェット病など全身疾患の一症状だったり、使っているお薬の副作用であったりすることもあります。
ほとんどの口内炎は、1週間から2週間くらいで跡を残さずに治ります。口内炎を繰り返したり、治りにくかったり、跡が残ったりする場合は、他の疾患が隠れていることもありますので、歯医者さんへご相談なさることをお勧めします。
口内炎は、「体調不良のサイン」でもあります。疲れやストレスをためないようにし、夜更かしなどを避け、規則正しい生活を心掛けて、栄養バランスの取れた食事を取るようにしましょう。
中野 里美(なかの さとみ)
1990年、東京女子医科大学卒業後、慶應義塾大学医学部内科学教室に入局。都立広尾病院、国立病院機構栃木病院などを経て、2007年から三菱UFJニコス株式会社診療所勤務。同社において初代統括産業医として、社員の健康管理を行っている。日本内科学会総合内科専門医、日本糖尿病学会専門医、日本医師会認定産業医、労働衛生コンサルタント。