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ウコンが糖尿病を予防? クルクミンが有効の可能性

 2012年11月21日 10:01

 ウコンに含まれるポリフェノールのクルクミンが、糖尿病前症(境界型糖尿病)からの2型糖尿病の発症抑制に有効であることを示すデータが、タイ・シーナカリンウィロート大学のSomlak Chuengsamarn氏らにより、米医学誌「Diabetes Care」(2012; 35: 2121-2127)に発表された。なお、クルクミンには舌や喉などの頭頸(けい)部にできるがんの増殖を抑える効果がある可能性も報告されている(関連記事)。

膵β細胞機能も改善か

 Chuengsamarn氏らは、糖尿病前症の240人を9カ月間クルクミンを飲むグループとプラセボ(偽薬)を飲むグループに、ランダムに分類。登録時3カ月ごとに膵(すい)β(ベータ)細胞機能(HOMA-β、C-ペプチド値、プロインスリン/インスリン比)、インスリン抵抗性(HOMA-IR)、抗炎症性サイトカイン(アディポネクチン)といった糖尿病に関わる測定も行った。

 その結果、治療9カ月後にプラセボ群では16.4%が糖尿病と診断されたが、クルクミン群では糖尿病と診断された人は皆無だった。

 クルクミン群はプラセボ群と比べてβ細胞の機能が良好で、HOMA-β高値、C-ペプチド低値を示した。また、クルクミン群におけるHOMA-IR低値とアディポネクチン高値も確認された。

 この結果を踏まえ、Chuengsamarn氏らは「糖尿病前症へのクルクミン投与は、2型糖尿病の発症抑制と膵β細胞の機能改善に有益な可能性がある」と結論している。

(編集部)

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