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女性のカルシウム摂取量増加で副甲状腺異常リスク低下

 2012年12月05日 10:51

 喉にある副甲状腺は、体に欠かせないホルモンの一つを分泌する器官。カルシウムの調節を担っており、過剰に分泌されると血液中のカルシウム濃度が高くなり、骨粗しょう症や尿路結石などのさまざまな症状を引き起こす。米ハーバード大学医学部のJulie M. Paik氏らは、女性のカルシウム摂取量が増えると、副甲状腺自体に原因がある原発性副甲状腺機能亢進(こうしん)症を発症するリスクが低下すると、英医学誌「BMJ」(2012; 345: e6390)に発表した。

1日500ミリグラム以上のサプリでリスク59%減

 Paik氏らは、米国で行われた女性医療関係者を対象とした研究(NHS)の参加者のうち、登録した1986年に39~66歳だった5万8,354人を22年間追跡。4年ごとにカルシウムの摂取状況を評価し、原発性副甲状腺機能亢進症との関係を検討した。

 追跡中に原発性副甲状腺機能亢進症を発症したのは277人。食事によるカルシウム摂取量別に5つのグループに分類し、年齢や人種などの影響を除外して検討した結果、摂取量が最も多いグループでは、最も少ないグループに比べて原発性副甲状腺機能亢進症の発症リスクが44%低かった。

 また、サプリメント(栄養補助食品)によるカルシウム摂取量が1日500ミリグラム以上のグループでは、サプリメントを摂取していないグループに比べて同リスクが59%減とさらに低かった。

 一方、定期的に健康診断を受けている女性に限定した解析では、カルシウム摂取量と原発性副甲状腺機能亢進症リスクとの間に明らかな関係は認められなかったという。

(編集部)

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