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子供のロタウイルス胃腸炎、ワクチンで予防可能

 2012年12月21日 11:47

 乳幼児を中心に、冬季に流行する感染症にロタウイルス胃腸炎がある。特効薬がないため重症化するケースがあるが、2011年から経口ワクチンが予防対策として用いられるようになった。

嘔吐や下痢起こる

 東京都立小児総合医療センター感染症科の堀越裕歩氏は、ロタウイルス胃腸炎の特徴について次のように話す。

 「ロタウイルスというウイルスの感染によって起こる胃腸炎で、乳幼児は一度はかかる病気です。接触などによって感染します。1~3日の潜伏期を経て嘔吐(おうと)から始まり、下痢が数日から1週間ほど続きます」

 問題は嘔吐や下痢による脱水で、ひどい場合は入院が必要になる。まれに、脳炎などを合併することもある。

 「残念ながら現在は、まだロタウイルスに対する特効薬はないので、入院しても脱水の治療など対症療法が主になります。まず予防が大切で、2011年から経口生ロタウイルスワクチンが使えるようになりました」(堀越氏)

生後6週から服用

 このワクチンは生後6週から服用でき、最初の服用後4週間空けて再度服用する。いち早く臨床で用いている米国では、入院例がほとんどなくなったといわれている。一方、副作用は少なく、軽い下痢や微熱とされている。

 「乳幼児にとってメリットの方が大きいワクチンです。ただし、生後6週から24週の間にしか受けられません。任意なので自費負担になりますが、希望者はかかりつけの小児科医に相談して、子供の体調の良い時に受けるとよいでしょう」(堀越氏)

 負担額は医療機関によって異なり、通常は1万3,000円前後だという。

(編集部)

2011年12月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

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