メニューを開く 検索

トップ »  疾患・健康ニュース「あなたの健康百科」 »  冬の血圧管理、温度変化や塩分摂取に注意を

疾患・健康ニュース「あなたの健康百科」一覧

冬の血圧管理、温度変化や塩分摂取に注意を

 2013年01月08日 11:47

 寒さが厳しい時は血圧が高くなりやすい。急激な温度変化、塩分の取り過ぎ、過度の飲酒が主な原因だという。東京都健康長寿医療センター内科の原田和昌総括部長は「風呂場の脱衣所は暖かくし、食事内容に気を付けてください。血圧が高めの人は特に注意が必要です」とアドバイスする。

脳卒中や心臓病の原因

 高血圧は、心臓から体全体へ血液を送り出す圧力が高まり過ぎた状態をいう。具体的には、収縮期(最大)血圧が140mmHg以上、または拡張期(最小)血圧が90mmHg以上の場合、高血圧と診断される。

 「高血圧は動脈硬化を引き起こし、大動脈瘤(りゅう)の原因となります。また脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの脳卒中を引き起こします。心臓では心筋梗塞や狭心症、心不全、それに腎不全や主に脚にできる閉塞性動脈硬化症も、高血圧が原因となる病気です」(原田総括部長)

 高血圧の一番の原因は塩分摂取。塩分を過剰に取ると、それを排出するために血圧が上がる。また、人の体には調節機能があり、血管は必要に応じて収縮したり拡張したりするが、寒くなると血管は収縮する。血管が収縮したままになると、血圧が上がってしまう。

朝は暖かくして

 さらに、夏が非常に暑かった場合、汗で塩分が排出されるため、塩分が多い食事を取っても血圧があまり上がらなかった。しかし、冬になり、汗をかかなくなると塩分が排出されないため、夏と同じような食事を取っていると、塩分過多になり、血圧が上がってしまうのだという。

 原田総括部長は「気温が低く血圧が上がりやすい朝は、暖房や服装などで暖かくする。入浴の際はぬるめの湯に漬かり、脱衣所を暖かくするなど、生活の中での急激な温度変化を和らげる工夫も忘れないでください」と助言している。

(編集部)

2011年1月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

ワンクリックアンケート

大阪万博まであと1年

トップ »  疾患・健康ニュース「あなたの健康百科」 »  冬の血圧管理、温度変化や塩分摂取に注意を