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日光によるシミ対策、レーザーや光利用で消せる

 2013年03月22日 12:00

 長期間、日光に当たることでできる顔や首などのシミ。見た目が気になると悩んでいる人は多いが、「諦めないでください。レーザーや光を利用した治療で薄くしたり消したりすることができます」と、近畿大学医学部皮膚科学教室の川田暁教授は呼び掛けている。

機器を使い分け

 「日光が原因で生じるシミなどの症状は光老化と呼び、加齢による老化とは異なります」と川田教授。光老化というのは、長い期間、繰り返し、日光に当たり続けた顔や首などに現れる皮膚の変化をいう。例えば、肌の色が黄ばんでくる、シミが増える、太くて深いシワが目立つ、肌がカサカサに乾燥してくるなどだ。

 治療に当たってはまず、シミの鑑別が大事という。シミのように見えてもアザの一種の太田母斑、皮膚がんのメラノーマ、悪性のホクロなどは光老化ではない。レーザーや光による治療の対象となるのは、そばかす、日光黒子(にっこうこくし)、炎症後色素沈着など。Qスイッチレーザーと呼ばれる機器と、IPLと呼ばれる光を利用した機器をシミの種類によって使い分ける。

紫外線予防も大切

 日光黒子の治療に使われるのはQスイッチレーザー。シミの部分に麻酔テープを貼り、30分から1時間後に1~2分照射する。痛みを感じるが、照射当日だけばんそうこうを貼っておけばよい。後にできる黒いかさぶたも2週間後には剥がれ、きれいな皮膚が現れる。

 IPLは、2000年に治療用に開発された光の一種。エネルギーの強いレーザーとは異なり、出力が比較的弱いので痛みも少なく、かさぶたもできにくいが、効果が穏やかな分、10分の照射が5回ほど必要。対象は小型の日光黒子や、そばかすなど小さなシミが広範囲に幾つもあるケース。ただ、シミの治療にはQスイッチレーザー、IPLともに健康保険は適用されない。

 シミの悩みで同大医学部付属病院皮膚科を受診するのはほとんどが女性。年齢は20歳代後半から80歳までと幅広い。見た目が気になる、消したい、薄くしたいと訴える。

 「シミは予防が大切。治療後はもちろん、思い立ったときから日焼け止めを塗るなど、紫外線予防に努めて」と川田教授は助言している。

(編集部)

2012年4月取材(記事内容、医師の所属・肩書きは取材当時のもの)

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