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日常生活で気を付けることは?

 2013年04月15日 18:00

6.日常生活で気を付けることは?

感染症を防ぎましょう

メトトレキサート(MTX)や生物学的製剤の治療を受けている中で気をつけることは、感染症の予防です。感染予防の基本は、手洗いとうがいです。人混みに出る際や風邪・インフルエンザの流行期には、マスクを着用することも有効です。

なぜ手洗い?

私たちの身の回りの細菌やウイルスは、自分たちの手を介して鼻や口に運ばれ、身体の中に入ってきます。例えば、インフルエンザウイルスは、咳によって直接運ばれる飛沫感染よりも、周りに落ちた唾液や痰が手に付いて運ばれる接触感染の方が多いと言われています。ですから、食事の前やトイレの後、外出から帰宅した際には、石鹸を使って手を洗いましょう。手を拭くタオルは共有せずに清潔なものを使いましょう。

手の洗い方
なぜうがい?

唾液中の細菌数は、朝起きた時、食事の前、寝る前に多く、食後に急激に少なくなるといわれます。これは、食事と一緒に細菌を飲み込んでいるからです。身体の中に取り込む細菌の量を増やさないために、朝起きた時、食事の前、寝る前、外出後など、こまめにうがいをしましょう。口の中をきれいに保つため、食後のうがい(できれば歯磨き)も行うとよいでしょう。

うがいの仕方
なぜマスク?

マスクは外からウイルスなどが入ってくるのを完全に防ぐことはできませんが、手などについたウイルスが直接口や鼻に触れるのを防ぐ役割が期待できます。不織布のマスクを使い捨てで使うことが勧められます。

マスクのつけ方
予防接種について
MTXや生物学的製剤を使う際には、不活化ワクチンで予防できる感染症はできるだけ予防するため、種々のワクチン接種が推奨されています。例えばインフルエンザは、流行期に入る前に主治医と相談の上、インフルエンザワクチンを接種しておきましよう。ワクチン接種の時期については、MTXや生物学的製剤の使用のタイミングをあまり考慮する必要はないので、自分の体調の良い時期に受けましょう。
※MTXや生物学的製剤での治療時には麻疹・風疹混合(MR)、みずぼうそう、おたふくかぜワクチンなどの生ワクチンの接種は避けます。
家族が感染症にかかったら
家族が感染症にかかったときには、できるだけ別室で過ごすなど接触を避けます。看病をする際にはマスクを着け、手洗い・うがいをこまめに行い、部屋の換気を心がけましょう。
無理をしないことが大切です
バランスの良い食事を心がけ、あまり無理をしないようにしましょう。特に、生物学的製剤を開始して調子が良くなったため、「うれしかったので、いつもより張り切って大掃除してしまった」などと、ついつい頑張り過ぎてしまう人が多いようです。翌日に疲れを持ち越すような負荷のかかる活動は避け、十分に休養をとるようにしましょう。
体調の変化に気をつけましょう
通常より免疫力が抑制されるため、肺炎、結核等の呼吸器感染症の他に、ヘルペス注1)、蜂窩織炎注2)、膀胱炎、蓄膿症等の感染症が起きる場合があります。定期的な診察は必ず受け、発熱や風邪のような症状、傷の周りが腫れる等の気になる症状がある場合は、市販薬を使用するのではなく、必ず病院に連絡しましょう。
歯科治療や手術を受ける際には、前もって主治医と相談してください。
注1)ヘルペス:子供の頃にかかることの多い水ぼうそうのウイルスが原因で起こります。体の片側の一部にチクチク、ピリピリする痛みの後、数ミリの赤い水疱がみられたらヘルペスかもしれません。重症化するのを防ぐため、すぐに皮膚科を受診しましょう。
注2)蜂窩織炎(ほうかしきえん):皮膚に起きる化膿性の炎症です。皮膚の広い範囲が赤くなって熱をもち、硬く腫れて痛みます。皮膚科の受診が必要です。傷をつくらないように気をつけましょう。
治療の内容を理解して主治医と積極的にコミュニケーションを図ってください
治療方針の決定にあたっては、自分の症状、ライフスタイルなどを考えた上で、医師とよく話し合って決めていくことが大切です。不安や疑問については、主治医としっかり話し合える関係性を作っていきましょう。その際に、薬剤師、看護師も医療チームの一員としてサポートしていますので、気になることは是非相談してみてください。

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