メニューを開く 検索

トップ »  疾患・健康ニュース「あなたの健康百科」 »  カネボウ美白化粧品被害に学会がQ&A集

疾患・健康ニュース「あなたの健康百科」一覧

カネボウ美白化粧品被害に学会がQ&A集

 2013年07月26日 10:30

 カネボウ化粧品と子会社のリサージ、エキップが製造販売していた美白化粧品54商品で肌がまだらに白くなる白斑様症状が生じたとの多数の報告があり、同社による自主回収や診療に関する対応が始まっている。これを受けて日本皮膚科学会は7月17日、特別委員会(委員長=藤田保健衛生大学・松永佳世子教授)を設置するとともに、公式サイトでQ&A集を発表した。医療者向けの手引きだが、一般に役立つ情報も掲載されている。また、7月24日現在で診療ができる施設も紹介している。

未解明の点多く現場は混乱

 回収対象となっているのは、医薬部外品の有効成分「ロドデノール」が配合されている商品。ロドデノールはカネボウ化粧品が開発した成分で、シミやそばかすの原因となるメラニンが作られる際に必要な酵素「チロシナーゼ」の働きを抑えることによる美白効果が期待されていた。

 同社は、ロドデノールを含む化粧品の使用者に「肌がまだらに白くなった」ケースを確認、同成分との関連が疑われることから現在、製品の自主回収と症状を訴え出た人への対応を始めている。

 日本皮膚科学会は「現在、多くの人が全国の皮膚科を受診しているが、同成分と臨床症状の因果関係、臨床型、発症頻度、予後などについて不明な点が多く、医療現場では対応に苦慮している」と説明。未解明な部分が多く、現場の医師らに混乱を招いているようだ。

「回復するか」「他の美白製品は大丈夫か」などに回答

 今回発表したQ&A(診療の手引き)は、これまでの診療で集められた情報から暫定的に定めたもの。多くが診療を行う皮膚科医向けだが、「Q13. 脱色素斑は回復しますか?」「Q14. 今後美白化粧品の使用を禁止するべきですか」「Q15. 他の美白製品は大丈夫ですか?」など、一般の人にも役立つ情報が含まれている。

 また、今回のケースを治療できる施設も紹介。7月24日現在で、北海道から沖縄まで97施設が挙げられている。

 カネボウ化粧品によると、7月19日現在で斑様症状を含む問い合わせが6,808件、そのうち「3カ所以上の白斑」「5センチ以上の白斑」「顔に明らかな白斑」があるとの訴えが2,250件あったという。

(編集部)

ワンクリックアンケート

グーグルマップに医療機関への不当な投稿問題、どう考える?

トップ »  疾患・健康ニュース「あなたの健康百科」 »  カネボウ美白化粧品被害に学会がQ&A集