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朝食抜く男性は心臓病リスクが高い? 米研究

 2013年07月29日 18:00

 一日の食事の中で朝食が一番重要とされているが、やはり朝食を抜くと健康に良くないようだ。米ハーバード大学公衆衛生学部のLeah E. Cahill氏(栄養学)らは、米国の男性医療従事者を対象とした研究(HPFS)から、朝食を食べない人では心臓病を発症するリスクが高い傾向にあると、7月23日発行の米医学誌「Circulation」(2013; 128: 337-343)に発表した。ただし、直接的な関係ではなく、肥満度や高血圧、糖尿病などが関与しているという。

13%が朝食抜き

 1965~91年に米国で行われた調査(NWFCS)では成人の朝食摂取量の低下が報告され、その期間に行われた研究から、朝食を抜くことと体重増加、脂質異常症、高血圧、インスリン感受性、糖尿病発症などとの関連が指摘されている。

 Cahill氏らは、HPFSに参加している男性医療従事者のうち2万6,902人(1992年時点で45~82歳)を対象に、2008年1月まで心臓病(冠動脈疾患=心筋梗塞や狭心症など)の発症と死亡を追跡した。

 対象者のうち、朝食を食べていない人は3,386人(平均年齢54.1歳)、深夜に食事をしている人は313人(同57.9歳)で、これらは年齢が若い、喫煙者、常勤者、未婚者、身体活動(運動)度が低い人でより多く見られたという。

深夜の食事でもリスク上昇か

 検討の結果、朝食抜きの男性は、朝食を抜かない男性に比べて冠動脈疾患の発症リスクが27%高く、深夜に食事する男性でも深夜に食事しない男性に比べて55%高いことが分かった。

 しかし、BMI(肥満指数)、糖尿病、高血圧、高コレステロール血症の影響を除外すると、いずれもリスクの上昇がなくなった。そのため、朝食抜きや深夜の食事と冠動脈疾患リスクとの関連は、肥満や糖尿病、高血圧、高コレステロール血症によるものであることと分かったという。

 食事回数別に1日3食と1~2回、4~5回、6回以上とを比べたが、いずれも冠動脈疾患リスクとの関連は認められなかった。

 今回は、食習慣と冠動脈疾患リスクの関連についての初の検討となったが、Cahill氏らは、きちんと朝食を取ることは、冠動脈疾患リスクを減少させる食習慣だと結論している。

(編集部)

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