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ツイッターで患者のプライバシー侵害も、医師・医学生調査

 2013年08月01日 10:30

 スウェーデン・カロリンスカ研究所のAnne Brynolf氏らは、同国内の医師や医学生の短文投稿サイト「ツイッター」を利用した"つぶやき"に関する研究結果を、7月24日発行の英医学誌「BMJ Open」(電子版)に報告した。それによると、237人中15人の医師・医学生が患者のプライバシーを侵害する内容を含む投稿(ツイート)をしていたという。また、9割以上が実名および自身の写真を使用していることも明らかになっている。

カルテの一部などを公開

 Brynolf氏らは、2007年7月~12年3月のスウェーデンにおけるツイッター利用者29万8819人から、医師・医学生による237人分のアカウントを抽出。母国語によるツイートの内容を調査した。

 総ツイート数1万3,780件のうち、今回の研究で「職業倫理上不適切」との定義に合致したツイートは276件(1.9%)だった。「不適切」は「酩酊(めいてい)状態や二日酔い、あるいはひどい悪態などを含むもの」と定義されており、そのうち26件は患者のプライバシーを侵害する内容が含まれていた。

 これらのツイートは、患者の氏名やIDを公開してはいないものの、患者のカルテの一部やその患者特有の情報を含んでいたという。Brynolf氏らは、15人(6.3%)の医師・医学生によるものと特定している。

不適切投稿は非実名登録・医学生に多い傾向

 今回の結果について、Brynolf氏らは「ツイッター上で患者のプライバシーを侵害することや医療倫理違反が起こる隠れた危険性が認められたと評価。医師や医学生によるソーシャルメディア上での振る舞い方を考える重要性を強調するもの」と述べている。

 なお、今回の調査対象となった医師・医学生の91.1%が実名(氏名)登録および自身の写真を使用していた。Brynolf氏らは、会員制交流サイト「フェイスブック」などとは異なり、登録に個人情報を必要としないツイッターで個人を特定できる情報を公開していることに少し驚いたと述べている。一方、「不適切」なツイートは、実名登録していないユーザーや医学生のユーザーに多い傾向があったという。

(編集部)

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