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麻木久仁子さんインタビュー(脳梗塞・乳がんとの闘い)(1)

 2013年09月02日 10:30

 40代は、働き盛りに女盛り―そんな言葉が浮かぶ年代。報道番組やクイズ番組に引っ張りだこの才色兼備タレントとして活躍中だったその時期に、麻木久仁子さんは二つもの大病を患いました。一つ目は脳梗塞、二つ目は乳がん、しかも左右両側のがんでした。病気を公表して半年たった今、数年間の闘病生活を通して得た"伝えたいこと"、一人の女性、母、そして一人の人間としての思いを話してもらいました。

――最初の病気に気づいたきっかけは?

 2010年暮れ、48歳のときに身辺がちょっとバタバタして...だいぶ悩んでいたんですけど、ある時突然、右手と右足が震えだしちゃって。例えば、正座して急に立ち上がると何も感じないほどしびれ切っていることがあるでしょう? それが右手と右足だけに来る感じ。

 歩こうと右足を踏み出そうとしても力が入らなくてカクンとなっちゃったり、鍵を開けようとして鍵穴を狙っても震えて鍵が入らない、だから左手で腕を支えないといけなくなっちゃったりして、「これはおかしい」と思ったのがきっかけでした。

 医療番組なんかに出ていたものだから「これは脳だわ! 右側しか来ないんだもん。ヤバい。頭、脳に来てるんだわ」と分かって、すぐに病院へ電話して診療の予約を取ったんです。

 診察日を待つ4~5日間も、ふとした時に...一日中じゃないんですよ。思わぬ時にしびれや震えが来る。しかも、30秒とか長くても1分、1分半とかで止まっちゃう。うわ、何これ~って思いながらじっとしているとフッと止まる。で、止まれば何でもない状態になるんです。一度は車を運転している時に来てしまって、すぐに路肩に寄せて...。もう怖くて、しばらくは運転しませんでした。

――48歳の時とはお若いですよね?

 病院に行ったら、担当の先生から「脳梗塞の患者としては年齢が若い」とは言われました。「普通はもっと年齢が上の人がなるんだ」って。私の場合、人間ドックの血液検査はばっちりだったし、高脂血症(脂質異常症)なんかでもないし、血圧はもともとむしろ低い方です。原因が思い当たらないから、もしかしたら原因不明の病かもしれないと、色んな検査をしてもらいました。

 ところが、「脳梗塞があった」「それで震えが来た」のは確かなんだけど、それ以外は何にもなかったんです。特に脳梗塞を作る元の病気もなく、「どこから血栓が飛んだのか」って体中の動脈を見てもらっても、先生に「何てきれいな頸動脈!」なんて言われるほど(笑)。原因はよく分からないけど、先生からは「ストレスが原因の可能性もあるから、ストレスをためないようにゆっくりしなさい」って言われました。

――治療は?

 まずは、しびれが治まる薬。あとは、一度脳梗塞になると原因が何であれまたなりやすいからということで、血液をサラサラにするバイアスピリン。これは今でも毎朝飲んでいます。

 しびれは今は出ていません。先生によると「脳梗塞ができたときはいわば一つの傷みたいなもので、その傷が腫れて近くにある神経に触るんだけど、傷が治ると腫れが引くのと同じで症状も治まったんでしょう」とのこと。

 それで、ありとあらゆる検査をしてもらったから、逆にこの脳梗塞以外は全部OKで、むしろ元気じゃん! ってお墨付きをもらったみたいになって...。そこだけ気をつければいいと思っちゃっていたかもしれません。

――ほっとした途端に次の病気が判明した?

 そうなんです。毎年、人間ドックのオプションに子宮がん検診は入れていて、乳がん検診はどうしようかなという感じだったんですよ、実は。乳腺、乳管の中にできるんだから、イメージ的におっぱいの大きい人の方が細胞が多くてなりやすいんじゃないか、なんて思っていました。

 マンモグラフィー検査(レントゲンによる乳がん検査)でも、あっちこっちから肉を寄せて撮るでしょう? そんな、毎回毎回、無理やり持ってきて検査してさ、こんな小っちゃいおっぱいをさ! 「えーそこも? それは脇の肉じゃないのか」なんて(笑)。まあ、でも仕方ないかって惰性で検査を受けたら乳がんが見つかっちゃった。しかも、両方だったんです。

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