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オーラルセックスで性感染症、無症状で気づかないことも

 2013年09月13日 06:00

 近年は性行動が多様化し、フェラチオやクンニリングスなどのオーラルセックス(口腔=くう=性交)が一般化している。そこで懸念されているのが、クラミジアや淋菌(りんきん)、ヘルペス、ヒトパピローマウイルス(HPV)などが性器から口や喉に感染すること。こうした口腔内感染は無症状で気づかないことが多いため、感染が拡大する恐れがある。最近では、子宮頸(けい)がんの原因とされるHPV感染が喉のがん(咽頭がん)を引き起こすことが報告され,注目されている。札幌医科大学(北海道)の熊本悦明名誉教授は、「早期発見と確実な治療が必要」と話す。

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一般カップルのオーラルセックス率は9割以上

 性感染症といえば、病原体が性器から性器へ感染することと捉えられてきた。しかし、オーラルセックスによって性器から口の中や喉などへ感染する口腔内感染の多くは症状がないことから、気づかずさらに口腔内から性器へ感染するケースも最近はかなり多くなっているという。

 そのため、オーラルセックスといえども、コンドームの装着なしですると高い確率で感染が口腔内と性器の間を行き来することになる。

 厚生労働省から出されている最新の「性感染症に関する特定感染症予防指針」では、その点を重視して「咽頭感染の予防」が盛り込まれている。最近の調査では、一般のカップルでも90パーセント以上がオーラルセックスもしていることが分かっている。しかし、オーラルセックスの際にコンドームを使用するケースはほとんどないという。

コンドームやラップで予防を

 その人の性生活の活発度により異なるが、歓楽街の女性では性器と口腔内の両方に淋菌やクラミジア、HPVを感染していることが多いので、性器接触がなくてもオーラルセックスだけで尿道炎になっている男性がかなり多いことが注目されている。

 オーラルセックスで性感染症に感染しない方法として、熊本名誉教授は「男性用コンドームを陰茎に装着することや、女性の性器に食品用ラップフィルムをかけることなどが必要です。咽頭感染は、性器感染より抗生物質が効きにくいことも忘れないでほしい」と強調している。

(編集部)

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