メニューを開く 検索

トップ »  疾患・健康ニュース「あなたの健康百科」 »  男性の浮気防ぐなら女性少ない環境が重要? 米研究

疾患・健康ニュース「あなたの健康百科」一覧

男性の浮気防ぐなら女性少ない環境が重要? 米研究

 2015年01月22日 10:30

 男性は情熱的で性的に奔放なのに対し、女性は1人の男性と長く続く関係性を求める―というのが現代の一般的な概念。性に関して男女で性質が異なるのは、約150年前にダーウィンが性淘汰(とうた)説を提唱してからずっと当たり前だと思われてきた。しかし、米ユタ大学の人類学者ライアン・シャハト氏らは、男性の性行動に対する姿勢は周囲にいる女性の割合によって大きく変わるということを明らかにした。詳細は1月19日発行の英科学誌「Royal Society Open Science」(電子版)に掲載されている。

周囲に女性多いほど男性は性的奔放に

 シャハト氏らは、南米の国ガイアナの南西部に暮らす先住民のマクシ族を対象に調査を行った。マクシ族は単一民族であり、婚姻制度は一夫一婦制だが、婚前交渉はより良い相手を探すための一般的な行動と認められている。つまり、宗教や人種、文化の違いが影響しないと考えられる。

 マクシ族の男女比が異なる8つの集落に住んでいる300人に対し、「SOI」と呼ばれる9つの質問から成るアンケートを行い、集団の男女比が性行動に与える影響について検討した。SOIは点数が高いほどカジュアルなセックスを好む傾向が強くなるという。

 検討の結果、マクシ族の男性はおおむねカジュアルなセックスを好む傾向が強く、1人の男性と永続的な関係を望む女性との差が大きかったが、取り分け男性の比率が低い、女性の割合が多い集落でその傾向が非常に強かった。

 逆に、男性の比率が高くなればなるほどSOIの点数は低くなり、最も男性の割合が多い、女性の割合が少ない集落では男女の差がほとんどなくなり、男性も女性と同様に1人のパートナーとの永続的な関係を望む傾向にあったという。

 以上から、シャハト氏らは「男性の性的な自由度は、もともと持っている性質というより、文化的・社会的な周囲の状況に応じて簡単に変化するもの。そのため、生物学的な性別によって性行動を定義することは不適切だ」と結論付けている。

(編集部)

ワンクリックアンケート

グーグルマップに医療機関への不当な投稿問題、どう考える?

トップ »  疾患・健康ニュース「あなたの健康百科」 »  男性の浮気防ぐなら女性少ない環境が重要? 米研究