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マカダミアナッツ油でのマッサージでメタボ予防―大阪大

 2015年01月27日 10:30

 オイルマッサージには、マッサージによるリラックス効果だけでなく、オイルが肌に染み込むことで生活習慣病を予防する効果があるかもしれない。大阪大学大学院医学系研究科の前田和久准教授(生体機能補完医学)らの研究によると、マカダミアナッツオイルを使ったマッサージで血糖値の上昇が抑えられるなど、メタボリックシンドロームを予防する可能性が示されたという。マカダミアナッツオイルに含まれている脂肪分、パルミトレイン酸の効果と推測されている。この研究結果は、2014年12月に開かれた日本統合医療学会の会合でも報告された。

ココナツ油では効果見られず

 マカダミアナッツオイルには、不飽和脂肪酸のパルミトレイン酸が大量に含まれている。この脂肪酸には、インスリン(血糖値を下げるホルモン)の効きが悪い人の症状を改善する作用があるとの研究結果が示されていた。

 前田准教授らは、アロマセラピーで使われるマッサージオイルの基材(キャリアオイル)としてマカダミアナッツオイルを使用し、マッサージを受けた人の血管の状態などを調べた。その結果、マッサージを受けた後に血管の状態が14%改善していたという。

 また、健康な7人にマカダミアナッツオイル、ほかの7人にココナツオイル(パルミトレイン酸を含まない)を使ったマッサージを行って血糖値を測ったところ、ココナツオイルではマッサージを行う前と後で差がなかったが、マカダミアナッツオイルではマッサージを行った後で大きく改善していた。

ペパーミント精油プラスで効果3倍?

 前田准教授らは、マッサージオイルの香り付けを担う精油(エッセンシャルオイル)についても検討した。すると、ほかの精油に比べてペパーミント精油で、メタボなどによって傷ついた血管を修復する「アディポネクチン」というタンパク質が多く分泌することが分かった。

 さらに、肥満手術(LSG)を受けた重度の肥満患者2人の皮膚のたるみに、マカダミアナッツオイルとペパーミント精油を組み合わせたマッサージオイルを3カ月間塗り込んだところ、アディポネクチンの分泌量が3倍に増えたという。

 前田准教授は、手術による減量に加えてオイルに含まれているメントールが皮膚から吸収されたことで、アディポネクチンを分泌する遺伝子が増えた可能性があると説明している。

(編集部)

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