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日本うんこ学会が初リアルイベント開催―ニコニコ超会議で(ページ2)

 2015年05月01日 20:45

おバカ論文論文ベスト4も

 2日目のエクストリーム医学会では、「愛すべきおバカ論文」と題した"ランチョンセミナー"を開催。石井洋介うんこ学会会長、同学会細菌博士の米田早織氏(香川大学医学部分子微生物学)、同学会総監督の木野瀬友人氏(ニワンゴ取締役、エクストーン取締役)が登壇し、実際に医学誌へ掲載された"おバカな論文"を紹介した。

 そのトップを飾ったのが、「腸内でビールが作れる??」という論文。アルコールを飲んでいないにもかかわらず酔った状態を繰り返す61歳の男性のうんこを調べたところ、腸内に酵母がすみ着き、炭水化物を食べると腸内で発酵してアルコールを醸造していることが分かったという。今回の引用元は「Scientific Research」という信頼度に疑問符の付く医学誌だが、石井会長や米田氏によるとこの症状は「auto-brewery syndrome(自動醸造症候群)」と呼ばれ、過去には信頼度の高い医学誌にも複数報告されているほか、日本国内での報告例もあるという。

 なお、この男性は抗真菌薬の服用と炭水化物の制限、さらに関係している可能性があったピロリ菌の除菌によって治療できたようだ。

 このほか、家庭用ゲーム機「Wii」で内視鏡手術がうまくなる、ロタウイルスに感染しているかどうかを看護師が乳児のうんこで嗅ぎ分けられた(精度69%)、お尻の穴に入ってしまったペットボトルの正しい取り出し方―を紹介した。

 最後の論文は、ペットボトルに縦の割を入れて内側に折りたたんで取り出したという日本からの報告で、石井会長は「この状況下でよくぞ冷静な判断ができた。外科医として尊敬する」とコメント。なお、肛門に異物が入る症例は石井会長も3カ月に1回ほど経験しており、アダルトグッズのほか、「オロナミンC」や「デカビタC」の瓶、直径5センチの水晶玉などを取り出してきたという。肛門は最大で4センチしか開かないため、「直径2~3センチのオロナミンCの瓶は抜けるけど、デカビタCの瓶は抜けない。デカビタCの瓶を入れる場合は注意してほしい」と警鐘を鳴らした。

15万人行き交う中で8人が検便!

 広い会場のイベントに加え、来場者数15万1,115人(公式発表)でトイレも混雑している中、無料検便は2日間で8人分が集まった。取材に当たった「あなたの健康百科」編集の小島も提出。キットに付属していたうんこを採取しやすくなるシートの便利さに驚いたほか、あふれかえる人混みの中で自分のうんこを持ち歩くという貴重な体験ができた。

 なお無料検便は、福山臨床検査センターエフエムエルラボラトリー東京第二支所(大田区)の幸崎時和所長の尽力あって実現されたとのこと。幸崎所長は「30~40歳代にならないと大腸がん検診を受けない。今回の無料検便は、若い層が気軽にできるように訴えるのが目的。100%正確な検査ではないので、定期的に受けてもらいたい」と述べた。

(文・写真/土屋季之、小島領平)

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