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やはりコーヒーは健康に良い? 「毎日飲む人は長生き」の傾向

 2016年04月07日 06:00

 最近、コーヒーが健康に良いとする研究報告が相次いでいる。3月18~20日に仙台市で開かれた日本循環器学会の会合でも、「日常的にコーヒーを飲む人は、あまり飲まない人に比べて死亡リスクが低い」とする日本の中高年者の調査結果が明らかにされた。結果を報告した久留米大学心臓・血管内科の野原夢氏によると、久留米市に住む40歳以上の男女1,900人を平均で13.2年間追跡したところ、1日にコーヒーを飲む量が多い人ほど心拍数が少なく、また長生きする傾向が認められたという。

飲む量多いほど心拍数は少なく

 近年、国内外で毎日コーヒーを飲むとがんや糖尿病などの病気や死亡のリスクが低下するといった、コーヒーの健康効果を示す研究結果が相次いで報告されている。こうした報告を受け、今年1月に発表された米国の食事指針にも、「日常的にコーヒーを飲む習慣は健康的な食生活の一部と見なしても良い」とする内容が初めて盛り込まれるなど、各国でコーヒーが見直されつつある。

 野原氏らは今回、世界7カ国の共同研究の一環で実施されている福岡県久留米市田主丸町に住む40歳以上の男女1,902人(平均62.7歳)を1999年から2014年まで追跡調査したデータを分析した。その結果、1日にコーヒーを飲む量が多いほど心拍数が少ないことが示されたが、緑茶や発酵茶に関しては心拍数への影響は認められなかったとした。

 また、1日当たりのコーヒーの飲む量を「20ミリリットル未満」「20ミリリットル以上100ミリリットル未満」「100ミリリットル以上200ミリリットル未満」「200ミリリットル超」の4グループに分けたところ、飲む量が多くなるほど死亡率が低くなり、長生きする人の割合が高かったという。これらを踏まえ、同氏は「日常的にコーヒーを飲むと心拍数が減少し、死亡率が低下する可能性が示唆された」と結論付けた。

 なお、弊社医師向け情報サイト「Medical Tribune」では、医師会員から「自分もコーヒーを日常的に飲んでいるので、ありがたい結果」「やはりコーヒーブレイクは必要ですね」といった歓迎のコメントが寄せられた一方、「この話が先行し過ぎてコーヒーをがぶ飲みするような患者さんが出てしまわないよう願う」「飲み過ぎることによる悪影響に関するデータもほしい」「どのような成分がどのように作用するのかを明らかにしてほしい」といった、飲み過ぎを危惧する声や、より詳細にコーヒーの効果を解明するよう求める声も寄せられた。

(あなたの健康百科編集部)

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