朗報!閉経予防にビタミンDとカルシウムが効果的
2017年08月02日 06:00
日本女性の平均閉経年齢は約50歳(45~56歳)といわれている。日本産科婦人科学会では早発閉経の定義を43歳未満での閉経とし、女性ホルモンの不足が原因となる骨粗鬆症や更年期障害の予防のため、通常の閉経年齢に達するまで、ホルモン治療が行われる。たとえ、妊娠を希望しない場合でも治療が必要になるという。この早発閉経の原因や予防については明らかになっていないことが多いが、このほど米国の研究グループが、ビタミンDとカルシウムの多くとることで、早期閉経を予防する可能性があると医学誌「The American Journal of Clinical Nutrition」(2017 105: 6 1493-1501)に発表した。
ビタミンDで17%減、カルシウムで13%減
研究グループは、米国の女性疾患に関する大規模研究(NHSⅡ)に登録された女性を対象に、ビタミンD、カルシウムの摂取量と早発閉経の関係を、食物摂取頻度質問票を用いて4年ごとに調査した。
調査登録時に閉経前だった全参加者のうち2,041人が、45歳以前の早発閉経となった。
年齢や喫煙歴などを調整後、食物からのビタミンDとカルシウムの摂取量別に5つのグループに分けた。結果、ビタミンDの摂取量の最も高いグループ(528 IU/日)は、最も低いグループ(148 IU/日)より早期閉経リスクが17%低かった。
また、カルシウム摂取量の最も多いグループ(1,246mg/日、牛乳6杯程度)は、最も低いグループ(556mg/日、牛乳2杯程度)より13%の早期閉経リスクの低下が認められた。
この関係性は、乳製品からとれるビタミンDとカルシウムで強く、サプリメントをたくさんとっていても、リスクの低下は認められなかった。
(あなたの健康百科編集部)