今回はWeb講演会のご案内です。既にお申込みいただいた先生方にもお送りしております。
開催:2018年7月25日(水)12:30-13:00
高血圧治療の啓発と減塩指導のコツ~医師の取り組みが住民と患者さんを変える~
日本は世界トップクラスの長寿国であるが「平均寿命」と「健康寿命」の間には約10年の開きがある。健康寿命延伸の主な阻害要因の一つに様々なイベントを引き起こす「高血圧」がある。患者さんの「最後の10年を最高の10年に」する為に医師だけではなく、メディカルスタッフの方々と共にチームで予防、治療にあたっていく必要性がある。このチーム医療を促進する目的で、日本高血圧学会は日本循環器病予防学会と共に「高血圧・循環器病予防療養指導士認定制度」を発足した。
また、高血圧の予防、治療に塩分摂取が大きく関わることはご存知のとおりであるが、わが国の食塩摂取量は依然として多く、平成28年の国民健康・栄養調査による1日食塩摂取量は男性10.8g、女性9.2gと報告されている。食塩の過剰摂取は高血圧や心血管病のみならず、胃がんのリスクともなることから、減塩は高血圧の有無に関わらず国民全体で取り組むべきであり、厚生労働省は目標値を男性8g、女性7gと提唱している。高血圧患者における減塩目標は6gであるが、減塩の意識は必ずしも実践につながっていないことから、指導に際しては個人の食塩摂取量を食事内容の調査あるいは尿中排泄量測定により評価し、対象者の居住環境や生活スタイルに応じた手法を提示するよう心掛けることが重要である。
医師は患者のみならず、地域住民に対しても「減塩が健康長寿を目指した生活習慣の基本である」ことを強調し、啓発活動を行って頂きたい。
武田薬品工業株式会社