日独の心房細動エキスパートから学ぶ抗凝固薬選択のポイント
2015年08月17日 14:59
心房細動(AF)に起因する心原性脳塞栓症の発症抑制には,抗凝固療法が重要な役割を果たす。しかし,AF患者には高齢者や腎機能低下例が多く,このような患者では出血性合併症を来しやすいため,これまで抗凝固療法が十分に施行されてこなかった。こうした中,近年,ワルファリンと同等もしくはそれ以上の有効性・安全性を有し,利便性に優れる非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC)が相次いで臨床導入され,その有用性が徐々に明らかとなっている。そこで,AF患者への抗凝固療法に造詣の深いドイツおよび日本のエキスパート2氏に,心原性脳塞栓症の発症抑制に向けた抗凝固療法のポイントを聞き,弘前大学大学院循環器腎臓内科学講座教授の奥村謙氏に総括してもらった。