骨粗鬆症は抜歯のリスク
医科診療前に歯科で口腔衛生状況の把握を
2015年10月09日 06:00
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骨吸収抑制薬ビスホスホネート(BP)製剤の重大な副作用として顎骨壊死(ONJ)が知られている(囲み記事参照)。しかし,この問題への認識には歯科と医科で違いがあり,混乱が生じている。歯科,医科の主張にはそれぞれ傾聴すべき点があり,問題点も指摘できる。成人病診療研究所(長野県安曇野市)所長の白木正孝氏は,骨粗鬆症治療に関するアンケートと骨粗鬆症における口腔状態を検討した研究の結果から,「骨吸収抑制薬休薬による有害事象抑制の効果は見られず,医科側の問題は骨粗鬆症の口腔衛生に関する認識とエビデンスの不足である。骨粗鬆症は抜歯のリスクになるため,医科診療の際には前もって歯科で口腔状態を調べておくことが重要となる」と述べている。