MIS-TKAがもたらしたのは意義か異議か?
第46回日本人工関節学会特別企画
2016年04月13日 07:15
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人工膝関節全置換術(TKA)を最小侵襲手術手技(MIS)で行うMIS-TKAが提唱され,10年余りが経過した。術後の疼痛軽減,早期機能回復が期待され日本でも急速に浸透したが,手術時間の延長や手術視野の制限,それに伴う軟部組織の損傷など,問題点も指摘されるようになった。また,大腿四頭筋を温存する,皮切長を必要最小限にとどめる,膝蓋骨を翻転しない─ことがMIS-TKAのおおよその要件とされるが,明確な定義はないのが実情であり,何をもってMIS-TKAとするのか,疑問の声も聞かれる。第46回日本人工関節学会(2月26〜27日,会長=関西労災病院副院長/整形外科部長・大園健二氏)ではMIS-TKAの意義を問う特別企画が催され,豊富な手術経験を持つ4氏が,推進派と非推進派に分かれて議論を交わした。