切除不能肝がん、レゴラフェニブ投与でOS延長
約7年ぶりの有望な結果
2016年08月24日 07:20
切除不能な肝細胞がんに対し、2009年に分子標的治療薬のソラフェニブが「初めて効く抗がん薬」として承認されて以降、多くの新薬の臨床試験が行われきたが、予後改善効果が証明されたことはなかった。そうした中、久々に有望な結果が示された。近畿大学消化器内科主任教授の工藤正俊氏は、第14回日本臨床腫瘍学会学術集会(7月28~30日、会長=神戸大学大学院医学研究科腫瘍・血液内科学教授・南博信氏)で、ソラフェニブを投与中に病勢進行が認められた肝細胞がん(HCC)患者における経口マルチキナーゼ阻害薬レゴラフェニブの有効性および安全性を検証した国際ランダム化比較第Ⅲ試験(RESORCE試験※1)の結果から、レゴラフェニブにより全生存期間(OS)の延長が示されたことを報告した。