SGLT2阻害薬のヘマトクリット上昇は良い徴候?
安易な中断には注意
2016年11月07日 07:20
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SGLT2阻害薬の投与によりヘマトクリット値(Ht)が上昇することが知られており、これが脱水と関係し脳梗塞のリスクになることが危惧されている。しかし、このHtの上昇は脱水との関連は薄く、むしろ腎機能が回復してきているサインになるという仮説を、慶應義塾大学循環器内科准教授の佐野元昭氏らがまとめ、J Clin Med Res(2016; 8: 844-847)に報告した。SGLT2阻害薬投与によるHtの上昇は投与中止の判断とされることもあるが、同氏は「安易な中止は逆に脳梗塞のリスクを上げることにつながりかねない」と警告している。これまでの考え方と真逆とも思えるこの仮説を同氏に解説してもらった。