【解説】「トランプ大統領令で医療の質低下」明示
米・Harvard T.H. Chan School of Public Health 津川友介
2017年02月10日 07:15
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〔編集部から〕「米国人医師と比べ、米国外の医学部出身の外国人医師の方が、治療した患者のアウトカムが優れていた」とするメディケア受給者約4万4,000例の入院データを用いた観察研究の結果(BMJ 2017; 356: j273、関連記事)が米国内外で話題を呼んでいる。論文の筆頭著者である米・Harvard T.H. Chan School of Public Healthの津川友介氏は、昨年(2016年)12月にも米国では男性医師に比べ女性医師の方が治療成績が優れていたとする観察研究の結果をJAMA Intern Med (2017; 177: 206-213)に発表するなど、「医療の質」をテーマにさまざまな角度から研究に取り組んでいる。「今回、トランプ大統領の政策が米国医療の量と質の両面に悪影響を及ぼしていることを明らかにすることができた」という同氏に、研究の意義や今後の展望について解説してもらった。