スタチンで心不全入院リスクに性差
心筋梗塞患者の予後を検討
2017年03月09日 07:00
心筋梗塞患者に対するスタチンの予後改善効果については性差がないとする報告(Kostis WJ, et al. J Am Coll Cardiol 2012; 59: 572-582)と、あるとする報告(Gutierrez J, et al. Arch Intern Med 2012; 172: 909-919)があり見解が分かれている。東北大学大学院循環器内科学の及川卓也氏は、大規模な慢性心不全登録研究のデータを用いて、心筋梗塞患者の心不全予防におけるスタチンの有用性を男女別に検証した。その結果、スタチン投与による心不全入院のリスク低下は男性でのみ認められたことから、同薬の有効性には男女差が存在する可能性が示されたと第10回日本性差医学・医療学会(1月28~29日)で述べた。