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ストレスチェック、義務化後も実施率8割...「職場改善へ活用」4割下回る〔読売新聞〕

 2017年10月06日 16:31

 2015年12月から従業員50人以上の事業所に義務付けられた「ストレスチェック制度」の実施率が今年6月末時点で8割にとどまっていることが、厚生労働省の調査でわかった。

 大手広告会社・電通(東京)の女性新入社員が過労自殺した事件などを機に、従業員の心のケアに関心が高まっているが、実施結果を職場の環境改善に生かしている事業所も4割を下回るなど、課題が浮き彫りになっている。

 「チェックの結果、各職場では上司と部下の意思疎通がうまくいってなかったり、仕事と家庭のバランスが取れていなかったり、様々な課題が明らかになった」。昨年から同制度を本格導入している電気通信工事大手の「ミライト」(東京、従業員約3000人)の人事担当者は、そう評価する。

 同社では、個人が特定されないよう実施結果を40人以上の集団に分けて分析し、勤務体制の見直しなどの改善につなげている。

 ただ、厚労省によると、全国約14万か所の事業所のうち、ストレスチェックを実施したのは82・9%で、50~99人の事業所では78・9%だった。また、同省研究班が制度導入から1年間に実施した約270事業所を追跡調査した結果、職場の環境改善に生かしている事業所は37%で、従業員が参加して改善策に取り組んだのは、わずか4%だった。

 読売新聞の取材に、美容関連会社の人事担当者は「300人程度の事業所では、日々の様子で従業員の状況は把握できる。制度を職場改善にどう生かせばいいのかわからない」と戸惑う。厚労省研究班の代表を務めた東京大の川上 憲人のりと 教授(精神保健学)は「実施率を高めるだけでなく、業務の見直しや職場でコミュニケーションを取りやすくする仕組みなど企業にどう対策を促していくかも大きな課題だ」と指摘している。

【ストレスチェック制度】  2014年の労働安全衛生法の改正で50人以上の事業所に義務付けられた。従業員に「時間内に仕事が処理しきれない」「上司と気軽に話ができる」といった項目を尋ね、ストレスの度合いを数値化して示す。結果は本人に通知され、医師による面接指導などのきっかけにしてもらう。企業は職場改善に取り組むことが努力義務になっている。

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(2017年10月6日 読売新聞)

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